SEOに有利な良質なコンテンツってなんだ

2014-02-15 2017-09-13

私は実は元SEO屋さんなんですが、昨今の「コンテンツ イズ キング!」みたいな風潮に疑問を感じています。
最近流行りの「コンテンツイズキング」は、業界では略して「コイキング」と呼ばれているのですが、業界では同時に「そのキングなコンテンツってどんなコンテンツのこと言ってんだよ」と、失笑されてもいます。

コイキングは嘘ですが、「コンテンツの良し悪しをGoogleが決める」という点に疑問を感じている人は少なくないでしょう。今日は、そんなGoogleに対する反骨心から、昨今のコンテンツ至上主義に対する疑問を書いてみます。

コンテンツの良し悪しって何

Googleさんが日増しにアルゴリズムを強化している事もあって、ブラックハットSEOは絶滅の危機を迎えています。
嘘です、ブラックハットは今でも強力なんですが、それはそれとして、昨今のSEO業界ではホワイトハットSEOが全盛期を迎えています。(表に出る部分では)

でもこれがどうにも引っかかるんですよ。
「コンテンツ イズ キング!良質なコンテンツを増やすことこそ最大のSEO!」って言われても良質なコンテンツってなんなんだと。
「このサイトのターゲットキーワードはこの表に書かれたキーワードになりますので、それぞれのキーワードを対象にしてページを作成しましょう。このキーワードは上位を取りにくいので複合キーワードに変えて…」みたいなことで割りと順位取れるけど、SEO目的で「無理やりキーワード混ぜ込んで書かされた」文章が本当に「良質」なのかと。

また、Googleは「その記事にリンクが何本ついているか」「どれだけソーシャルで拡散されているか」とかも見ているんですが、そもそもの話として「リンクつきやすい」だとか「ソーシャルで共有されやすい」コンテンツは「良質」なのかと。釣りタイトルとか炎上ネタはリンクもソーシャルシグナルも獲得しやすいけど、それを「良質」とはあまり言いたくないなーと。

ホワイトハット・ブラックハットと善悪をごっちゃにしないで欲しい

で、Googleさんが考える良し悪しに関しては「プログラムである以上仕方が無い」と思うんですが、私が今のホワイトハット至上主義な風潮に疑問を感じているのは、それを見ている人の考えが、Googleの考える良し悪しに引っ張られてしまっている部分があると感じているからです。

ホワイトハットは「良いSEO」ではなく「Googleにとって良いSEO」です。ブラックハットは「悪いSEO」ではなく「Googleにとって悪いSEO」です。サイト運営者の人格の良し悪しとはあまり関係ありません。

友人と相互リンクを貼っていたことでペナルティを受け検索結果から姿を消すサイトもあれば、クラウドソーシングサイトに依頼して作ったゴミ記事100本によって順位が大幅に上がるサイトもあります。「ブラックハット全然悪くないよ!」という話ではありませんが、「ホワイトハットも相当に胡散臭いのが現状だよ」というのを理解してもらえると、それはとっても嬉しいなって。