サイトのSSL対応(https化)による不都合な事情
2017-10-28 2017-10-30
私は、仕事でもプライベートでもいくつかのサイトを運営していますが、昨今のGoogleの方針変更の影響で、公私ともにSSL対応に追われています。
Googleの「俺は正しいので、俺のルールに従わないやつは悪」というスタンスは昔から一貫しており、また、そのルールを自らのために遠慮なく利用・変更する姿勢には大変なジャイアニズムを感じておりますが、そうは言ってもジャイアンに勝てるわけもないので、常に平身低頭を崩さず従うしかないのが、我々名もなき登場人物たちです。
とは言うものの、Webサイトを持つ人全員にSSLを強要する姿勢には疑問を感じます。そこまでの知識が無い人は、Webサイトを持つべきでないと言うのでしょうか。
Googleが必死に煽るせいで、SSLとWindowsの違いも理解していない客から、「SSLになってないから、うちの店には客が来ないんだ!お前らのせいで店をつぶされるのか!」と怒鳴られるこちらの身にもなってもらいたいものです。どう考えてもSSLとは違うところに原因があります。
それはそうとして、SSL化によって発生する不都合な事情について共有したいと思います。
一部の外部サービスが利用出来なくなる
アフィリエイト広告を貼っている方などに発生しやすいのが、このタイプの問題です。
アフィリエイト広告の多くはインプレッションをサイズ0の画像を埋め込むことで計測しており、その画像のURLがhttpだったりすると、サイトをSSL化した際にエラー(不完全なSSLと認識)が発生します。また、バナー広告など画像を利用する広告の場合、その画像のURLがhttpになっていると同様の問題が起こります。
A8やバリューコマースなどの大手ASPは当然SSL化に対応していますが、クローズドASP(ASP側から問い合わせが来て初めて参加できるタイプのASP)や、メーカーが直接行っているアフィリエイトサービスなどでは、まだSSL対応が行われていないケースも多々あります。
今はあまり見かけませんが、ブログパーツなども同様です。画像に限らず、外部のリソース(画像とかjsとか)を読み込むタイプで問題が発生します。
検索順位の低下
httpsとhttpは別物です。ということで、SSL化した直後から2週間程度、検索順位が荒れます。
SSL化は検索順位に良い影響を及ぼす(多少)とされていますが、荒れた結果、最終的に検索順位が落ちるケースが有ります。もちろん順位上がるケースもありますが、元々安定して高順位を獲得していたサイトなどでは、トータルでのアクセス数にマイナスの影響を与える形で落ち着いてしまうことも割とあります。
「SSL化は検索順位に良い影響を与える」と言っておきながら、平然と順位を下げることもあるGoogle。流石です。
とは言っても
そうは言っても、Chromeユーザーにとって、SSL非対応のサイトは不安を感じる仕組みになっています。
Chrome自体がGoogleの制作物なので意図的なのでしょうが、SSL非対応のサイトではアドレスバーに「保護されていません」と表示されます。ほとんどの人は「何が?」と思うはずですが、よくわからない不安感も感じることでしょう。
ということで、折角良い情報を乗せているサイトであっても、SSL化していなければ不安を与えてしまう可能性は大いにあります。
とは言え、SSL化はかなり面倒です。Wordpressの場合プラグインを使って対応するケースが多いと思いますが、それだけでサイト内全てのデータが正しく変換できるわけではありません。状況次第ですが、データベースやphp、jsの知識も必要になります。
適当にやると大変なことになることもあるので、十分に勉強してから取り組むことをおすすめします。