サブドメ運用とディレクトリ運用で迷ったら、とりあえずサブドメにしておくと良い

2018-09-08 2018-09-10

Wordpress+ECCUBEとか、通常のWebサイト+会員専用ページとか、こういった組み合わせの際、サブドメインで分けるか、ディレクトリで分けるか迷うケースがあると思います。

SEO的な話で言うと、「サブドメインは本ドメインと同一とみなされる」という説もあれば、「別サイトとしてみなされる」という説も有り、また、ディレクトリ分けに関しても、「ディレクトリが違うだけ=同一ドメインなので価値が共有される」とか、「ディレクトリでしか分けていなくても、内容によっては価値を分けて見てもらえる」とか、人によって言ってることが違ったりします。

こういった話を聞けば聞くほど、サブドメ運用が良いのか、ディレクトリ運用が良いのか迷うところですが、ほとんどのケースではサブドメ運用が正解です。

ということで、今回はサブドメ運用とディレクトリ運用で迷った際にどうしたら良いのか、ケース別に解説します。

ログインを要する場合はサブドメインがおすすめ

冒頭に出てきた「Wordpress+ECCUBE」とか「通常のWebサイト+会員専用ページ」がこれに当たります。こういったケースでは、サブドメインでの運用がおすすめです。

サブドメインで分ける場合、必然的に、サーバに配置するファイルもドメイン毎にディレクトリ分けが行われる形になるため、保守が楽になります。ディレクトリ運用だとその辺がごっちゃになってしまうため、「前の業者が逃げちゃったので何とかなりませんか?」とか言われた際に、「この依頼はめんどくさそうだから受けたくないな、受けるなら高くしよう」という意識が我々エンジニア側に働くため、コスト高になる可能性が高いです。

また、URLがドメイン部分まで共用になってしまうため、「ECCUBE側でページ作ったらWordpress側のURLと被って表示されない」などの不都合が起きやすくなり、結果的に、ユーザーにとっても不便をかける可能性が高くなります。

SEOの観点から言っても、サブドメインとディレクトリ分けでは、サブドメインの方が別コンテンツとして扱われる可能性が高いと考えられているため、「ログインしないと閲覧できない=Googleが見ることが出来ない」コンテンツであれば、本ドメインから外してもSEO上の不利は生じません。「それでも…それでも本ドメのindex数を俺は増やしたい!」という変わった人もいるかもしれませんが、ログインページとかフォームとかindexさせても、SEO上プラスになることは無いのでおすすめしません。

あえてディレクトリ型にするならコンテンツ系

WordPressを入れて、コラム専用の投稿だけを行うなどの用途であれば、ディレクトリ型を選択するという手もあります。ただし、その際にはURLに注意が必要です。

新しく入れたコラム用WordpressのTOPのURLが「/column」だった場合、当たり前ですが、本サイトの方で「/column」のURLでアクセス出来るページを作ってしまうと、どちらかが表示されなくなります。本サイトの方がWordpressだったりすると、固定ページでスラッグがcolumnのページを作っただけで被ってしまうため、仮に製作段階では問題が無かったとしても、運用の中で知識の無い人がWeb担当者になった際などに、こういった問題が発生します。

ディレクトリ型のメリットとしては、同一ドメイン上に豊富なコンテンツを追加することが出来るということになりますが、本サイトの方にコラムを追加・表示させるための機能を付けてしまえば済むことなので、あえて別システムを導入する必要があるケースは限定されるでしょう。

本サイトが全く触れない、本サイトにそもそもCMSが入っていないなどのケースも考えられますが…後者ならともかく、前者なら安易に関わらない方が身のためです。

まとめ

基本的に、一つのドメインにいくつものシステムを入れるのは避けた方が無難です。「自分はわかってるから大丈夫」と思っても、「プロなんだから何でも出来なきゃ困る」と思っても、基本的にはやらない方がいいです。なぜなら、作った人が一生保守してくれるわけでは無いからです。「後で引き継ぐ人が嫌がる=コストがかかる」ということです。

同一ドメイン内にコンテンツ系の情報を追加してドメインパワーを上げるという手法自体はありですし、実際そういった商品を売っている会社も何社か知ってますが、それなら、本ドメイン側に機能を追加してしまう方が確実です。

それが出来ない状況になっていることもありますが(制作会社がサーバ情報を渡さない、且つ機能追加を受け入れないとか)、それはもうめんどくさいことになってしまっているという証拠なので、触らなくて済むのであれば触らない方が良いでしょう。